消費税率が1日、10%になった。引き上げを目前に控えた30日、県内の大型店舗はレジの設定を変更したり、キャッシュレス決済を導入したりと着々と準備を進めた。一方、街の個人商店では増税への対応が分かれ「明日からどうなるか分からない」との戸惑いの声も漏れた。

消費税増税の駈けこみ需要で、日用品の補充に追われるスーパーマーケットの店員=30日午後、那覇市・サンエー那覇メインプレイス

 30日午後3時、那覇市のサンエー那覇メインプレイス。消費者の買いだめが目立った日用品売り場では、シャンプーや歯磨き粉などの棚に「ただいま品切れ」の注意書きが多く並んだ。那覇市の公務員女性(48)もカートには洗剤やシャンプーが。「買い出しのタイミングだったので、ついでに」と苦笑い。販売員の平敷ゆりえさんは「客足はいつもの月曜日と変わらないが、買う個数が多い。品出しが続いて朝からバタバタです」と額を拭った。

 県内最大の書店・ジュンク堂書店那覇店。1日からレジは税率10%の設定に変える。森本浩平店長は「書籍は10%の適用だけなので、混乱はないだろう」と見る。気になるのは、キャッシュレス決済によるポイント還元の影響だ。同店では、10月からスマートフォン決済サービスを導入。増税前の週末は普段より「3割増し」の客足だっただけに、「利便性を高めた結果がどう出るか、推移を見守りたい」と話す。

 税率引き上げ準備が順調な大手に対し、個人商店はまだ追い付かないようだ。

 地元客が集う那覇市の農連市場。ある喫茶店の女性従業員は飲食料品に適用される軽減税率について「店内の飲食と持ち帰りで違うらしいけど、かなり理解していません」と自嘲気味。

 新里花店の渡慶次房子さん(60)も、「明日からどうしようか」と戸惑う。母親の代から50年以上営業し、今の経営者は妹。「これまで内税でやっていて、上げるはずだけどよく分からないね」と率直に話した。

 店頭で揚げ物を売る名嘉鮮魚店。サーターアンダギーや魚てんぷらなど1個60円から70円に値上げする。店長の名嘉裕忠さん(58)は「お客さんも理解してくれるとは思うが、『なんで』という声も出るかもしれない」とため息をついた。