手に汗握る攻防の末、つかみ取った大金星に多くの人が歓喜しただろう。ラグビー・ワールドカップ(W杯)で日本が優勝候補のアイルランドを撃破。1次リーグ2連勝で目標に掲げる初の8強入りに大きく前進した

▼「誰も勝つとは思っていない。信じているのは僕たちだけ」。試合前の指揮官の言葉に選手がハードワークで応えた。相手選手を2人がかりで止めるダブルタックルを徹底し、攻撃では素早いパスやキックで翻弄(ほんろう)。番狂わせを演じた

▼こちらも予想を上回る快進撃と言えよう。県高校野球秋季大会で八重山農林が旋風を巻き起こしている。初の決勝進出を果たし、来春のセンバツ大会につながる九州大会の切符をつかんだ

▼部員12人。紅白戦どころか内外野の連係練習もままならず、選手だけでなく監督やコーチも1人で何役もこなして練習を工夫。「グラウンド内は歩かない」など基本を徹底するルールを決め、野球への向き合い方を変えたことが奏功していると新里和久監督(34)

▼地元石垣では八重農の快挙で話題が持ち切りという。センバツ出場を期待し「派遣費をどうするか」との気の早い声も

▼決勝の相手は沖縄尚学。夏春連続の甲子園出場を目指す強豪にとっても負けられない試合だ。ラグビーW杯の日本対サモア戦、県高校野球決勝の注目の一戦はきょう。(石川亮太)