相次ぐ台風の発生にうんざりしている県民も多いのではないか。大型で猛烈な勢力に発達した19号が日本の南海上を西寄りに進んだ。今後、大東島地方や九州に接近する恐れがある

▼9月に沖縄を襲った二つの台風は想像以上の被害をもたらした。宮古島と本島を暴風に巻き込んだ17号。急に強まった風雨に対策を急いだのか、重軽傷者の多くが風にあおられての転倒だった。「かする程度と見込んでいた。甘かった」「こんなに強くなるとは」との声も聞かれた

石垣市と竹富町で大規模通信障害が起きた18号。八重山支局の記者と半日連絡が取れず、気をもんだ。応援の記者を派遣できるか。その場合、原稿をどうやって送るのか。災害報道を担う新聞社でも心構えは十分でなかった

▼「いくら予報精度が上がっても、それを活用できないと災害を未然に防ぐことはできない」。お天気キャスター森田正光さんは著書「理不尽な気象」で警鐘を鳴らす

▼大事なのは警告を受け止め、想像を上回る災害が起こるかもしれないと危機意識を働かせて備えること。「経験したことのない」気象状況が続く昨今、台風に「慣れている」沖縄でも肝に銘じたい

▼19号の名称ハギビスはフィリピンの言葉で「素早い」の意味。大東島地方は11日にも暴風になる可能性がある。素早い防災対策で乗り切りたい。(大門雅子)