2018年に「サンゴの村宣言」し、今年7月に「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定された沖縄県恩納村(長浜善巳村長)は4日、ミツバチを使って赤土など流出からサンゴを守る「ハニー&コーラル・プロジェクト」の一環で村役場屋上に養蜂箱を設置した。養蜂業を広めることで、赤土対策の課題だった事業の持続性の確保を目指し、さらに観光資源としても活用する方針だ。

養蜂箱の設置を喜ぶ関係者=4日、恩納村役場

 海に流れ込む赤土は、全体流出量の8割を農地が占めるという現状がある。村はグリーンベルト植栽などによる赤土対策を実施するも補助には限りがあり、事業の持続性が課題だった。

 そこで同村農業環境コーディネーターの桐野龍さんは「緑肥からの採蜜」に着目。農産物収穫後の農地に緑肥作物を植え、養蜂業で得た利益を次年度の緑肥種子の代金に充てることで、持続的な対策ができると考え、取り組みを始めた。

 本年度は50キロの採蜜と商品化、2ヘクタールの蜜源緑肥を目指すほか、農家への養蜂講座などで普及に努める。花畑を増やすことで観光資源として活用し、ミツバチを介した環境学習も実施する方針だ。

 同プロジェクトには沖縄科学技術大学院大学(OIST)も携わる。ミツバチを攻撃し、被害を及ぼすダニの生態解明に取り組んでおり、村や農家と連携しながら研究を進めていく。

 長浜村長は「持続可能な赤土対策になればと期待している。花を植えることで、きれいな景観を観光客にも見てもらいたい」と話した。