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沖縄のジュゴン 絶滅との判断「まだ早い」 識者、離島での生息調査を求める

2019年10月12日 13:00

 沖縄防衛局の環境監視等委員会で委員からジュゴンが絶滅した可能性を指摘する意見が出たことについて、識者や県から「早計だ」など否定の声が上がった。

(資料写真)軟弱地盤の改良工事が計画されている大浦湾側の海域=2019年3月12日、名護市辺野古

 日本自然保護協会の安部真理子主任は、県内では八重山諸島や多良間島でも目撃情報があるとし「絶滅と決めつけるのは早計。個体A、C以外のジュゴンが離島にいる可能性もあり、早急に生息状況を確認すべきだ」と指摘する。

 個体A、Cが新基地建設の影響で離島に移動した可能性も挙げ「委員会の専門家は累積的な影響を考えず、現在の工事のうるささだけに注目してジュゴンへの影響を否定している」と批判。「ジュゴンは国際的にも関心が高く、保護するのは国の責務。どこにいるのか確認するための調査を拡大してほしい」と注文した。

 ジュゴンの保護対策事業を進める県の棚原憲実環境部長も「離島では目撃情報のほか、ふんも確認されている。沖縄からいなくなってしまったと諦めるのは早い」と否定。「ジュゴンは沖縄本島周辺にまだ生息していると考えている。委員の発言は意見の一つと受け止める」と話した。

 ジュゴンは国の絶滅危惧種に指定されている哺乳類。国内では沖縄本島周辺に3頭のみ生息しているとみられていたが、そのうちの1頭の通称「個体B」が今年3月、エイのとげが刺さり死亡した。環境省によると2000年以降、八重山諸島や多良間島で個体や死骸など計11件のジュゴンと思われる情報がある。

 環境省の担当者は、絶滅に関する言及について「他の委員から生息前提の意見もあった。委員会としての結論ではなく、特に対応は検討していない。本年度も離島での目撃調査などで情報収集していく」と話した。

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