映像を見て、あまりの幼稚さにこれが大人の仕業かとあきれた。神戸市の小学校で発覚した教諭のいじめ。40代の女性1人と30代男性3人が20代の同僚男性教諭を羽交い締めにし、無理やり激辛カレーを食べさせるという驚愕(きょうがく)の動画である

▼反抗して被害者の学級つぶしたれと、子どもに言ったとも伝えられる。首を絞められ呼吸困難になるなど、被害の訴えは約50項目にも及ぶ

▼加害側は「嫌がっているとは思わなかった」「自分が面白ければよかった」などと述べたという。手本となるべき教諭がこの体たらくでは、いじめがなくなるわけがない

▼同市には校長同士が協議して異動を決める人事制度があり、一部の教諭が影響力を持つとの指摘がある。加えて学校特有の閉鎖性も事件の温床になったのではないか

▼被害者は体調を崩し9月から休職。発表したメッセージで子どもに「君たちの笑顔は先生の宝物」と感謝し「つらい時や悲しい時は誰かに相談して」と呼び掛けた。中学時代から教職を目指していたという胸中を思うとやるせない

▼そもそも子どもがいての教育現場。学びの場として学校がある。その原点を忘れたあるまじき事件。子どもたちへの影響も懸念される。関係機関には徹底的な調査と厳正な処分を求めたい。子どもたちへの最低限の責務でもある。(内間健)