石材総合メーカーの沖縄関ヶ原石材(那覇市、緑間禎社長)が、洗骨後の遺骨を納める骨壺「厨子(ずし)甕」の上部にガラスを取り付けた新製品を開発し、このほど特許を取得、販売している。2年前には納骨室の側面にガラスを組み込み、自然光を取り込む墓を開発。新製品はこの光が厨子甕の内部にも届くようにしたもので、墓の中の暗いイメージを払拭(ふっしょく)し、故人に対する家族の思いをあらためて引きつけたいと考案した。(政経部・島袋晋作)

光を取り入れるガラスを組み込んだ厨子甕のふたを手にする沖縄関ヶ原石材の緑間禎社長=那覇市繁多川の同社

お墓の内部に入る光が骨壷や台の下にまで届く

光を取り入れるガラスを組み込んだ厨子甕のふたを手にする沖縄関ヶ原石材の緑間禎社長=那覇市繁多川の同社 お墓の内部に入る光が骨壷や台の下にまで届く

 同社には改葬を巡り、故人の遺骨を取り出して洗い清めた「洗骨」の取り扱いについて、多くの相談が寄せられるという。

 公衆衛生上の問題から火葬した遺骨しか受け入れない霊園もあるが、緑間社長は「相談者には戦火を生き抜いた祖先を焼くことへのためらいもある。洗骨のお骨と共に、家族の思いも継いでほしい」と、再火葬を慎重に検討するよう提案しているという。

 その受け皿として新たな墓を開発してきた側面がある。自然光を取り込むアイデアは墓の納骨に立ち会う小さな子どもから「真っ暗で怖い」との声をたびたび聞いていたことがヒントになった。

 発売から約2年で約120件の施工実績があり、好評を得ているという。光によって納骨室内の湿気が取り除かれるという効果も確認され、厨子甕にもガラスを組み込むことで内部のお骨の良好な保管状態を維持できると考えた。

 今回開発した厨子甕の素材には吸湿性に優れた琉球石灰岩の「勝連トラバーチン」を使用。ふたの上部と甕の底部に、耐久性の高い直径約5センチの特殊なガラスを組み込み、台の下に葬られた骨にも光が届くようにするなど細部にこだわった。

 厨子甕の価格は15万円から。25日に開幕する「沖縄の産業まつり」の「県発明くふう展」で展示を予定している。緑間社長は「お骨やお墓について改めて考えるきっかけとなる商品になれば」と話している。