大弦小弦

[大弦小弦]知恵絞るべきは、沖縄だけ?

2019年10月18日 08:02

 かつて沖縄は、何か問題があるたび、米国政府と直接交渉した。47年前に日本へ復帰するまで、それが当たり前だった

▼圧倒的な力で統治する米軍。大衆の民意を背に向き合った。当然、幾度もはね返される。もがき苦しみながら、権利を勝ち取った。基地内の土地所有権しかり、琉球政府主席(今の知事)を住民の投票で選ぶことしかり。過ぎ去りし追憶を胸に、今日の時代を生きていると言っていい

▼復帰後も、その向き合い方は相似する。保革を問わず歴代の知事は訪米し、沖縄の実情を訴えてきた。一義的には、日本政府へ伝え、二国間の外交交渉に委ねるのが筋。しかし、そこで解決がままならないなら、自ら動くしかない

▼「沖縄の基地問題は、日本の国内問題だ」。ワシントンで沖縄の知事は、米当局者から決まってこう返答される。面談する相手は、過去には大臣級で厚遇されたときもあるが、最近は局長級ですら難しい

▼訪米の成果が乏しいとの批判もしばしば。それでもって知事はこう問われる。「次なる沖縄の戦略は?」

▼ちょっと待ってほしい。知恵を絞るべきは、沖縄だけなのか。判で押したような米当局者の返答は当事者意識に欠けるが、一つ的を射ている。問題のありかは、沖縄に負担を押し付けるだけの日本政府と、それを黙認する本土の人々なのだと。(西江昭吾)

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