電動キックボードなどの電動マイクロモビリティ(超小型の移動手段)のシェア事業を展開するベンチャー企業LUUP(ループ、東京都、岡井大輝社長)が、年度内にも沖縄県内に本格的に拠点を構える予定だ。モノレールの駅やバス停などから目的地までの「ラストワンマイル」の移動を補完する移動システムの構築のため、市町村や企業、関係団体らと協力して実証実験を進める。深刻な交通渋滞解消や、観光の新たなコンテンツとして期待が高まる。(政経部・川野百合子)

県内での実証実験や事業化に向け意気込むLUUPの角倉廉氏=17日、沖縄タイムス社

 同社は、2輪、4輪の電動キックボード、車いすタイプの低速電動機器などを扱い、それらのシェアリングサービス提供を目指す。これまでに全国の5自治体、1観光協会と連携協定を締結し、各地で実証実験を進めている。シェアリング事業を通して、環境負荷軽減や高齢者の移動手段を増やすこと、交通渋滞の緩和などが期待できる。

 電動キックボードを公道で乗る場合、法律上、原付きバイクの扱いになり、免許やナンバープレート、ミラー、ヘルメット着用が必要だ。そのため実証実験を通して歩行者や自転車との調和性、安全性などの情報を収集・分析。規制の見直しや必要な法制度の整備を国へ働き掛ける。

 同社の横浜国立大学での実証実験は17日、新しい技術やビジネスモデルの社会実装に向け、国が実証やデータを基に規制の見直しにつなげる制度「規制のサンドボックス制度」に認定された。

 同社の電動キックボードは、最高時速が20キロ。衛星利用測位システム(GPS)と連携しており、交差点に近づくと自動で速度を落としたり、蛇行運転などの危険運転行為をした利用者には貸し出しを制限するなどの安全面にも配慮した設計が特徴だ。

 県内では、19日に那覇市のパレットくもじ前の広場で実証実験を予定する。その後も実験を進める考えだ。

 また、リゾートホテルやゴルフ場など法人私有地での導入も進める。

 沖縄支社設立の責任者である角倉廉氏は「欧米などでは普及しているが、安全性の問題もある。県民にも観光客にとっても安全で便利に移動できるよう、実証実験を進めて事業化に取り組んでいきたい」と話した。