沖縄県教育庁と文部科学省は17日、「2018年度児童・生徒の問題行動・不登校調査」の結果を公表した。

 県内の不登校の児童・生徒は過去最多となり、割合で換算すると小学、高校とも全国最多となった。

 小中学校(国公私立)の不登校児童・生徒数は3125人。小学校は前年度より324人増え、1107人。千人当たりの割合は10・9人に上った。高校(公私立)も40人増え、同じく千人当たりの割合は29・0人。中学校も全国で3番目に高かった。

 文科省は病気や経済的な理由を除き30日以上欠席した子どもを不登校としている。

 不登校増加と県の学力対策を重視する体制が関係しているとみる教員もいる。さらに子どもの貧困が希望格差、意欲格差につながっているのではないかとの見方もある。

 教育機会確保法で、学校に行かなくても多様な選択肢があるとの考えが浸透していることも影響しているようだ。

 同法では不登校の子どもを国や自治体が支援することを明記している。県教育庁は子どもの居場所や無料塾などを支援・推進していく考えだ。

 問題はどの場所にも属さない不登校の子どもがいることだ。子どもの学ぶ権利を保障するのは大人の責務である。

 実態はどうなっているのか。県教育庁の担当者は原因として「無気力」や「不安」を挙げるがこれだけの分類では不十分だ。不登校の児童・生徒一人一人が抱える背景を本腰を入れて調査しなければ、支援もできないはずだ。

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 一方、高校中退率も全国平均の1・4%を大きく上回る2・2%で、これも鹿児島県と並んで全国最多だ。高校中退者は前年度より165人増えて1281人となった。

 理由は就職を含む「進路変更」が最も多い。経済的理由も24人いる。何らかの手だてが取れなかったのだろうか。

 変更後の進路が継続できれば問題はないが、変更後にさらに中途で辞めることになれば、若年無業者の「ニート」に陥る可能性がある。

 県教育庁は中退する高校生に対し、困ったことがあったら相談できる機関を紹介するにとどまっている。

 教員が多忙で中退後の調査にまで手が回らないのが実情だという。一度社会とのつながりが切れてしまうと、回復するのは並大抵ではない。

 県は関係部局や関係機関と連携して中退後の生徒を調査し対策を講じてもらいたい。

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 県内のいじめの認知件数も小中高・特別支援学校の合計で1万2799件で過去最多となった。

 軽くたたかれるなど本人が不快に感じる行動も認知されるようになったからだ。気になるのは解消が75・7%で、全国平均の84・3%を下回り、解消に向けて取り組み中が22・7%と全国平均の15・4%を上回っていることだ。

 いじめ防止対策推進法はいじめを広く定義し、早期対応を促している。深刻ないじめに発展する前に、いじめの芽を見逃さず、解消への取り組みを強めたい。それには担任1人で抱え込まず、教員全体による情報共有化が重要だ。