沖縄美ら島財団総合研究センターは18日、ヤシガニが多様な音を発するシステムを解明したと発表した。呼吸に関する器官が上下に運動することで、同器官が収まる空間の壁と接触し発音する。同センター動物研究室の岡慎一郎係長は「音の間隔や大きさが多様で、繁殖や威嚇などのコミュニケーションに利用されている可能性が高い」と指摘した。

ヤシガニが発音する仕組み

ヤシガニ(沖縄美ら島財団提供)

ヤシガニが発音する仕組み ヤシガニ(沖縄美ら島財団提供)

 研究は同センターと国立研究開発法人水産研究・教育機構、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄のグループが2017年6月から実施。今年9月、学術雑誌「Zoology」のウェブサイトで公開された。

 ヤシガニが「カタカタ」や「ブツブツ」など一定間隔の音を出すことに着目。発音中のヤシガニのエックス線動画では、顎の奥にあり体内に空気を引き込むうちわ状の「顎(がく)舟(しゅう)葉(よう)」という器官が上下に動いていた。

 観察したところ硬質化した顎舟葉の一部が、同器官が収まる空間上部の壁に接触していた。多様なリズムや強さがあり、繁殖行動中も状況に応じて使い分けているとみられる。

 岡係長は「コミュニケーションについては未知の部分が多い。研究を続け、ヤシガニの言葉への理解を深めたい」と話した。

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