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新基地、県の訴え却下 国の違法性認定せず

2019年10月24日 08:16

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、県の埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決を「違法な国の関与」として、県が国を相手に起こした「国の関与」取り消し訴訟の判決が23日、福岡高裁那覇支部であった。大久保正道裁判長は県の訴えは裁判の対象とならず不適法として、却下した。国の違法性も認定せず、県側の全面的な敗訴となった。玉城デニー知事は「非常に残念だ」と判決を批判した。上告する考えだ。

辺野古埋め立て承認撤回を巡る動き

福岡高裁那覇支部の大久保正道裁判長=23日午後(代表撮影)

判決骨子

辺野古埋め立て承認撤回を巡る動き 福岡高裁那覇支部の大久保正道裁判長=23日午後(代表撮影) 判決骨子

 玉城知事は「国と地方の係争処理の在り方を正面から問う」と訴え、地方自治法の趣旨にのっとった判断を求めていたが、退けられた。判決は新基地建設を巡る国の強引な手法にお墨付きを与えたとも言え、「対話による解決」を目指す玉城県政にとって痛手となりそうだ。

 大久保裁判長は、国交相の裁決は地方自治法上、訴訟の対象にはなり得ないと判示。

 沖縄防衛局が私人の立場で国交相に審査を請求したことには「一般私人と本質的に異ならない」として、行政法学者らから批判が多い「私人成り済まし論」を容認した。

 国民の権利を救済するための行政不服審査法に基づき「所定の行政庁に審査請求することができる」と明言した。

 防衛局と国交相は埋め立て事業を推進する政府の機関同士で、中立的な判断ができず審査制度の乱用との指摘には「権限・立場を著しく乱用したことを裏付ける証拠はない」と退けた。

 審査請求先は国交相ではなく、副知事の最上級庁である県知事となるとの主張も「採用できない」とした。

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