文化庁が所管する独立行政法人・日本芸術文化振興会が、文化活動への助成金を「公益性の観点」を盛り込んで内定や交付決定を取り消せるよう要綱改正したことに関連し、沖縄県の委託で県内の文化事業などを助成する県文化振興会(又吉民人理事長)は23日、沖縄タイムスの取材に、助成金交付の要綱改正の予定はないとした。その上で改正する場合でも「『公益性の観点から助成金の交付』を判断することには、不安を覚える」との見解を示した。

(資料写真)沖縄県文化振興会が入居する沖縄産業支援センター

 日本芸術文化振興会が要綱改正したことを受け、対応を問うた取材に回答した。

 県文化振興会は「公益」を「公共の利益」と捉え「抽象的な価値判断に基づくものであり、恣意(しい)的な運用が危ぶまれる。公益性を、多数派の価値観に沿うものと判断して運用した場合、少数の意見や表現は保証されないことから、政権が交代するごとに個人の権利や利益を侵害する恐れがある」とした。

 同会は一括交付金を原資とした助成などを行っている。「文化事業が、県民の利益に合致していたとしても、仮に国の利益に合致しない場合、事業実施後に不交付と判断される恐れがあるということになり、不交付となった場合に不利益を被るのは県民だ」と指摘した。(学芸部・真栄里泰球)