県内産業の息吹を感じることができる「総合産業展」だ。490企業・団体・個人が出展する新商品・技術に触れて、見て、食して県経済の活況を感じてほしい。

 「うちなーの未来をつくる県産品」をテーマに、第43回沖縄の産業まつりが25日から、那覇市の奥武山公園・県立武道館で始まる。27日まで。

 メイン企画は、沖縄の海洋資源を生かした再生エネルギーなどの活用に向けた研究や、水中での通信技術、資源探査・調査機器などの紹介や体験ができる「海洋産業展」だ。

 各商工会の特産品を紹介する「ありんくりん市」は、毎年多くの人でにぎわい、地場産品の良さを再発見できるブース。県産素材を活用した健康食品や化粧品、加工食品、工芸品など豊富なうちなーむんに出合える。

 環境に配慮したエネルギー資源の活用や開発、地球温暖化対策も今後の産業に欠かせない視点である。

 今回のまつりでは、自動車用リチウムイオンバッテリーのリサイクル活用として非常用電源ユニットの開発紹介や、水素・燃料電池を活用した水素自動車の展示などもある。脱炭素社会に向け、水素エネルギーの重要性を学ぶ機会にもなる。

 企業にとっては新商品のPRと同時に、販路拡大に向けたヒントが得られるマーケティングの場である。県内外のバイヤーやメーカーへ売り込む絶好の機会でもある。商談実績は毎回平均約100件以上に上る。

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 県経済は入域観光客数の伸びや人口増などを背景に、好調に推移している。

 しかし、産業構造は復帰後、サービス業などの第3次産業が拡大する一方で、製造業など第2次産業は減少傾向にある。県内総生産でみると、製造業の割合は約5%、全国の約20%と比べると目立って低い。

 ただ、金型部品の製造や環境に配慮した関連製品、電気自動車、バイオ産業、植物工場などの業種は広がりつつある。電子・機械分野での企業誘致も進み、県内企業との連携も期待できる。

 IT技術などを駆使して、高い技術力を持つ企業も着実に育っている。沖縄らしさを加えた新たな産業振興が進めば、製造業のさらなる成長の可能性は十分にあるといえる。

 販路は県内外にとどまらず、既にアジアへと広がっており、その活力とマーケットの取り込みが鍵となる。

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 注目したいのは、知的財産権の取得だ。独自の商品やサービスを他と区別し保護する商標権の出願件数は2018年は797件で、14年の530件から毎年増えている。

 沖縄総合事務局によると、好調な観光需要に伴い、土産品などの新商品やサービスの開発で商標登録の動きが活発化している。差別化を図ることで競争力を高め、海外展開も見据えた動きは頼もしい。

 まつりの県発明くふう展で知的財産に触れることができる。

 可能性が広がる県産品と製造業の今を再確認しよう。