伊平屋村職員が入札前に特定の業者に予定価格を漏らし落札させたとして、官製談合防止法違反などの疑いで逮捕・送検された。入札不正の情報を入手した捜査2課は村から資料提出を受け、5カ月余りにわたり慎重に調べてきた。今後、捜査の焦点は価格漏えいに対する金品授受など見返りがなかったかに移る。

資料写真(パトカー)

 「事業を起案する村職員の妻の会社が下請けに入っている。事業の進め方もおかしい」

 本紙に情報提供があったのは今年4月。問題視された事業は2017年度から18年度の3回に分けて指名競争入札にかけられ、全て容疑者Aの会社が落札。いずれも落札率は90%台後半で、中でも今回の逮捕事案となった3回目の落札率は99・5%と高かった。

 村によると、17年度までは予定価格のベースとなる事業設計額を公表。18年度からは不正入札防止のため予定価格と設計価格いずれも非公表に切り替えた。

 村関係者によると、予定価格は決定者の村長以外知りうる職員はいない。しかし事業を起案する担当者は見積書を作成し、事業設計額を算定するため予定価格に近い額を把握できるという。当時住民課の係長だった容疑者Bは事業設計額から予定価格を予測し、業者側に伝えた可能性がある。

 価格を漏えいした見返りの有無について、捜査2課は容疑者Aの会社が落札した3事業のうち、2事業で容疑者Bの妻の会社が下請けに入っていたことに着目する。

 業者の説明では、経理事務を容疑者Bの妻の会社が担い、現場作業は住民ら10人を雇う形で行われた。業者の担当者は「事業の進め方や入札に不正はない」とした上で、下請け契約について「島の個人事業者と直接契約したかったが、給与支払いなど事務処理面で難しく、会社名義だけ借りた」と説明した。

 落札業者から容疑者Bの妻の会社に複数回の現金振り込みが確認されており、捜査2課は振込額が必要経費に充てられたか慎重に捜査を進める。