沖縄県内5社、県外2社の企業体「いとまんバイオエナジー」(那覇市西、與儀盛輝社長)は25日、糸満市西崎町で、同市浄化センターのバイオガスを使った発電プラントの商業運転を始めた。浄水場外にプラントを設け、冷却水の廃熱までスムーズに利用する点が特徴。同社によると全国初の取り組みだ。

バイオガス発電開始セレモニーで、スイッチを押す「いとまんバイオエナジー」の與儀盛輝社長(左から2人目)や上原昭糸満市長(同4人目)ら=25日、同市西崎町の「青い海」敷地

 浄化センターの下水処理工程で出るバイオガスは、これまで焼却処理されてきた。同社は資源とみて買い、年間90万キロワット時(一般家庭300世帯分に相当)の発電に使う。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で売電し、企業体の一つで新電力の沖縄ガスニューパワー(那覇市西、大城邦夫社長)を介して地元企業に供給する。従来比で数%割安という。

 通常、浄水場のバイオガスを利用する発電プラントは場内にある。同社は従来型と異なり、場外で塩製造・販売などの「青い海」(糸満市西崎町、又吉元榮社長)の一角に造った。発電プラントの冷却水は85度に温まり、海水を煮詰めて塩を結晶化させる工程に転用される。同じ敷地内で配管を通して使うため、熱のロスが少ない。重油やプロパンガスといった燃料代わりに使うことで、年間最大約2千万円の経費節減につながると見込まれている。

 バイオガス発電単体のエネルギー利用効率は32%ほどだが、廃熱を加えると最大84%に向上し、二酸化炭素削減量も年間千トンに上ると試算されている。この日の発電開始式で、バイオエナジーの與儀社長は「再生可能エネルギーの地産地消を進め、温暖化対策の一助となれば」と意気込んでいた。