沖縄の産業まつりに初出展した建具製作のムネ木工所(名護市、我那覇宗彦社長)は琉球松の滑り台を製作し、展示している。最大の特徴は滑り降り部分の湾曲化。手作業では困難を極めるため、0・1ミリ単位で正確に削れる最新のくりぬき機を使用することで実現した。

0.1ミリ単位で削れる最新のくり抜き機を使い、湾曲化を実現した琉球松の滑り台をPRする、ムネ木工所の我那覇宗彦社長(右)と光彦常務=26日、那覇市の県立武道館

カーブチー100%のジュースを買い求める来場者ら=沖縄の産業まつり会場内のオキネシアのブース

台風にも強い屋上点検口を開発したなか総合金物商会の國分司専務=県立武道館内の発明くふう展コーナー

0.1ミリ単位で削れる最新のくり抜き機を使い、湾曲化を実現した琉球松の滑り台をPRする、ムネ木工所の我那覇宗彦社長(右)と光彦常務=26日、那覇市の県立武道館 カーブチー100%のジュースを買い求める来場者ら=沖縄の産業まつり会場内のオキネシアのブース 台風にも強い屋上点検口を開発したなか総合金物商会の國分司専務=県立武道館内の発明くふう展コーナー

 うるま市の福祉施設から「湾曲した滑り台を作ってほしい」と依頼を受け、6月に完成した。複数の木材を接合する必要があるが、最下部で1ミリずれると最上部は1センチまで拡大し、うまく接合できないなど難易度が極めて高い。

 1カ月掛けて図面を作成し、4つのパーツに分けて接合すると決めた。接合部のビスが見えないよう設計し、見た目の良さや子どもたちがケガをしない配慮をした。

 最新のくりぬき機で、正確さが求められる最下部の土台を曲線にし、鉄パイプを組み合わせて作った型枠に設置。8ミリにカットした薄い板を型枠に沿わせてボンドで接着する作業を繰り返しながら、計60枚重ねて実現した。

 製作期間は1カ月。税込み150万円で販売する。琉球松以外でも製作が可能だ。福祉施設からは新たな注文が来ており、今後はうんていと、ロッククライミングができる木製の遊具を製作する。

 ムネ木工所は国頭産の木材を積極的に利用している。我那覇社長は「国頭の林業の活性化や国頭村のイメージ向上になる。木工製品の製作を広げていきたい」と話した。

自然の味わい カーブチー

オキネシア 果汁100%ジュース

 地域資源を生かした商品開発を手掛けるオキネシア(那覇市、金城幸隆社長)のブースでは、カーブチーのジュースが人気を集めた。皮を手でむき、雑味を取った上で搾汁。水、砂糖を加えず、濃縮もされていない、カーブチー100%が特徴。14年ほど出展し地道に活動を続けた結果、口コミやリピートで徐々にファンが増え、千葉県の高級食料品スーパーとの取引も決まった。

 コップ1杯で、税込み100円。1リットルの商品もあり、産業まつりでは特別価格の同千円で販売している。カーブチーの生産者は少ないが、同社が本部町を中心に農家から集めて、今年は1300本分を用意した。

 果汁100%のため、味は毎年変化する。今年の味は酸味が強めで、飲み口がすっきりとしている。カーブチーの皮を活用したアロマや線香、オーデコロンも人気だ。

 金城社長は「当初はコップ販売のみだったが、持って帰りたいという声に応えてペットボトル化した。こうした積み重ねが評価され、県外スーパーでも販売が決まった」と説明。

 「産業まつりはオキネシアにとって謝恩祭。県民の声を聞いて、今後も商品作りに励んでいきたい」と話した。

強風時の負荷を低減

なか総合金物商会「屋上点検口」

 なか総合金物商会(西原町)は、強風や台風に強い「風抜け付防雨型屋上点検口」を開発した。ハッチのふた部分に、従来製品にはなかった風が通り抜けられる開口部分を設けて、二重屋根にし、台風や強雨時にかかる風の抵抗を低減させる仕組み。「台風銀座」とも称される沖縄ならではの課題や発想から生み出された商品で、すでに50台ほど注文を受けている。

 屋上点検口は、公共施設や集合住宅などに設置されている金属製の昇降口。従来製品は、ふた部分が一枚の金属になっている。台風時や強風・突風などの強い風にあおられて金属疲労を起こしたり、最悪の場合は風で飛んでしまったりすることもあるという。

 県内で年間300~400台、全国では年間数万台の市場があるという。同社は、台風時の被害などを少しでも減らしたいと開発に着手。県工業技術センターの協力を得た強度試験では、風速80メートル程度の加重に耐えた。

 建設ラッシュが進む県内や、台風による被害を受けた県外からも問い合わせがあるという。製造は県内の鉄工所などに委託して進めている。1月に特許を出願しており、産業まつりの発明くふう展でも展示している。

 同社の國分司専務は「県外でも台風被害が相次いでいるので、販路を拡大していきたい」と話した。