「沖縄におけるレイバーセンターの可能性を考える」国際ワークショップ(主催・沖縄大学)が22日、那覇市の同大であった。来沖中のアジア太平洋系アメリカ人労働連盟の関係者が米国の多くの大学に設置されている労働教育研究機関「レイバーセンター」の役割を紹介したほか、参加した約90人の学生と沖縄の労働問題や解決策を話し合った。同大の学生が県内の人手不足や、大学生のブラックバイトなどの労働問題を調べた報告もあった。

学生と沖縄の労働問題を話し合うケント・ウォン所長(右から2人目)=22日、那覇市の沖縄大学

 レイバーセンターは雇用、労働環境を学生と共に考える機関。労働政策、教育、研究を通して大学や企業、行政、市民、労働組合を横断的に結び付ける役割を担っている。日本では一橋大や明治大、法政大に設置されているという。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校労働研究教育センターのケント・ウォン所長は、低賃金で働かされる県民が多くいることや、もらうべき給料が支払われていない問題に懸念を示した。

 「若い学生を教育することで、未来の貴重な労働力になっていく。また労働問題や環境改善が社会正義の実現につながり、世界平和につながる」とし、沖縄にレイバーセンターを設置する意義を強調した。

 沖縄の大学生のアルバイトを調査した沖大法経学部4年の金城真樹さん(22)は、労働条件を文書で提示されていないことや、もらうべき給料額が少なく支払われたこと、学業との両立を配慮しないなどの問題を報告した。

 労働者側も雇う側も労働に関する法律知識を身に付ける必要性や、問題が起きた場合「一人で解決しようとせず、周りと相談、協力し、問題を多くの人と共有、発信していくことが大切だ」と語った。

 ブラックバイトに巻き込まれないよう「自分でしっかり選択できる知識を身に付けることが必要だ」とし、学生時代から労働問題を考える大切さを強調する学生の発言もあった。