那覇市出身でパリ在住の画家・彫刻家の幸地学さん(65)の4年ぶりとなる沖縄での個展が27日、浦添市城間のSWMインテリジェンスセンターで始まった。2017年に発症したがんとの闘いの中で、表現することの意味に改めて気付いたという幸地さんは「沖縄の土壌が力になる」と話している。

「沖縄での個展は力になる」と話す幸地学さん=27日、浦添市城間・SWMインテリジェンスセンター

 がんは腎臓や肺などに広がっていたが、家族や周囲の支えで乗り越えた。抗がん剤などの副作用に耐えながら病床でスケッチを続けた。「絵に集中していると、ダウンしていた精神が充実した。表現することの力を感じた」と振り返る。18年にはフランスのIMA国立美術館に幸地さんの作品45点が収蔵され「最悪の時に最高の成果が出た」と励みになった。

 個展では闘病中に描いた「桜の花がひらひらと散るような偶然から出てくる線や、瞬間的に浮かんで来る色彩」による水彩画67点が出品されている。幸地さんは「沖縄の血が自分の土壌。現代の沖縄との接点を持つことが力になっている」と話す。パリに戻ると12月にIMA国立美術館で開かれる展覧会への出品作品の仕上げが待っている。

 個展は11月3日まで。問い合わせは幸地さん、電話080(6497)2886。