国頭村教育委員会(園原實教育長)はこのほど、鳥取県岩美町の児童交流団(団長・寺西健一教育長)の児童16人と引率者6人を迎え、村内の児童と交流した。交流会は台風19号接近のため1日繰り上げて2泊3日の日程に短縮した。

平良啓子さん(前列中央)の講話に耳を傾けた鳥取県岩美町の子どもたち=国頭村民ふれあいセンター

 国頭村と岩美町の児童が、互いに気候風土の異なった遠隔の地で交流している。夏は沖縄へ、冬は鳥取へ相互に訪問し、見聞を広め郷土意識の高揚を図り、親睦交流を通して新時代を担う人材育成を図る目的。今年で30周年を迎えた。

 初日は「国頭村・鳥取県岩美町児童交流事業記念式典」が村民ふれあいセンターで開かれた。園原教育長は「交流事業30周年を迎え、青少年健全育成に大きく貢献している」とあいさつ。宮城久和村長が「国頭村と岩美町の相互訪問が30周年を迎え感激、今後とも充実した交流の継続を願っている」と語った。

 岩美町の寺西教育長は「国頭村の豊かな自然や産業などの体験学習を通して交流を深め、岩美町と国頭村の親善大使として大きく貢献している」と喜んだ。

 続いて奥間小学校(宮城裕司校長)での交流会では「疎開船対馬丸と私」と題して生存者の平良啓子さん(85)が平和講話。平良さんは「突然ドカーンと不気味な音で目が覚め、船が大きく揺れた。傾きかけた船べりから海水がどんどん入り込んだ。船が大きく揺れ動き子どもたちは『先生、お母さん、助けて!』と大きな声を上げた」と当時の様子を細かく説明。「いかなることがあっても絶対に戦争はしてはいけない。思いやりの心を持って支え合って楽しい学校生活を送ることが平和を築くことになる」と訴えた。

 岩美西小6年生の土井大和さん、岩美北小6年の中山遥久(はく)さん、岩美南小6年の言水くるみさんは「生きて親元に帰るんだという強い意思で生き抜いたことが分かった。二度とあってはならない悲惨な戦争、平和と命の大切さを私たちも語り継いでいきたい」と感想を述べた。(山城正二通信員)