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米軍が降下訓練強行へ SACO合意に沿わず、政府も問題視

2019年10月29日 09:15

 米軍が29日、米軍嘉手納基地でパラシュート降下訓練を計画していることが分かった。米連邦航空局の航空情報(ノータム)に午後4~8時の間に実施すると記載された。降下訓練は日米特別行動委員会(SACO)最終報告で伊江島補助飛行場に集約すると合意しており、地元自治体や沖縄県は訓練の中止を求め、日本政府も嘉手納での実施を問題視している。嘉手納基地での降下訓練を巡っては今年に入り3回実施しており、29日に実施されればSACO合意後、年間の回数としては最多の4回となる。

パラシュート訓練で嘉手納基地内に降下する米兵=5月21日午後4時13分、嘉手納町役場屋上から

 嘉手納基地を拠点とする米空軍MC130J特殊作戦機による部品落下事故も起きたばかりで地元では安全性の確保への懸念が募る中、住宅密集地に隣接する嘉手納基地で危険な訓練を強行すれば、さらなる反発が上がるのは必至だ。

 嘉手納基地周辺の嘉手納町と北谷町、沖縄市は同日、嘉手納基地から派生する航空機騒音など基地被害の実態把握のため「道の駅かでな」など3カ所で定期的に行う目視調査を実施する。基地負担軽減を求めるための調査の日に、地元が反対する降下訓練を通知した形だ。

 沖縄防衛局はノータムの情報を受けて関係自治体に通知し、米軍にSACO合意に沿って伊江島補助飛行場で訓練を実施するよう申し入れた。嘉手納基地での実施理由を本紙が米軍に問い合わせているが、28日午後10時現在、回答はない。

 三連協会長の當山宏嘉手納町長は「米側の一方的な解釈による運用は納得できず、SACO合意に沿った運用とはいえない」と批判した。三連協や県は沖縄防衛局に訓練を実施しないよう米側に働きかけるよう口頭で要請した。

 嘉手納基地での降下訓練は日米合意で「例外的」な場合のみ認められているが、米軍は天候不良などを理由に嘉手納基地での訓練を繰り返している。SACO合意後、嘉手納基地では計12回の降下訓練が確認されている。

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