現代に生きている人類(現生人類)の祖先は20万年前にアフリカ南部で生まれたとの分析結果を、オーストラリアなどの国際研究チームが28日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。当時は大きな湖と緑豊かな自然が広がっており、そこが祖先にとってゆりかごのような存在となっていたとみられる。

現生人類の故郷(推定)と拡散の様子

 現在は乾燥したボツワナ・マカディカディ低地の周辺で、祖先たちは13万~11万年前ごろまで生活。植物の分布が拡大するのに合わせて南と北へ拡散を始め、6万年前にはアフリカを出て世界中に広がったとみられる。

 チームは、細胞内のミトコンドリアという小器官に含まれるDNAを約1200人分、調べた。言語グループの位置関係や過去の気候を合わせ、人類集団の移動コースや人口規模を復元した。

 最も古い現生人類の出現場所を巡っては、化石や遺伝子解析の結果を基に、アフリカ東部だとする説と南部だとする説が提唱され、論争が続いていた。