思春期にはつらいことの方が多い。そもそも当事者は自分が思春期だなんて思ってない。大人になってはじめて、あの頃は思春期だったな、と気づく。とにかく早く、自分の理想の大人になりたくて、現実とのギャップに苦しんだあの頃。純粋で、みずみずしくて、傷つきやすくて、がむしゃらで、美しかったなぁ。

Girl/ガール・スクリーンガイド

 この作品の主人公は、男性の体で生まれたけれど、バレリーナになりたい16歳のララ。ただでさえつらい思春期に、性の不一致という爆弾を抱えて激しく葛藤している。

 理解ある家族や親族、医者に囲まれながらも、日常の大半を過ごすバレエ学校では、性のコンプレックスに、バレエへのコンプレックスも重なり、心も体も傷だらけ。限界寸前。それでもララは立ち向かっている。私は、若さと同時に傷つくことへの耐性もなくした。

(桜坂劇場・下地久美子)

◇桜坂劇場で11月2日から上映。