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安全軽視した米軍 墜落死亡事故につながる

2019年11月3日 14:00

 米海兵隊岩国基地所属部隊が2016年に沖縄の事故を人為ミスとして重大視しなかったことで部隊の規律意識の低さや管理態勢の不備は改善されず、結果的に高知の墜落死亡事故につながった。米軍が兆候を見過ごし、死亡事故に結びつく例は過去にもあり、軽微な事案を精査する抜本的な対策が求められる。

(資料写真)米軍普天間飛行場から離陸するKC130空中給油機=沖縄県宜野湾市

 規律と安全が確保されなければ、基地負担を強いられる地元の強い反発を招くのは必至で、日本との同盟関係にも亀裂が入りかねない。

 報告書によると、沖縄の事故から約2週間後、乗員が所属する第242(全天候)戦闘攻撃中隊の隊長が交代した。後任の隊長は重大事案との引き継ぎを受けず、「事故としても扱われないだろうと聞かされた」と証言。弛緩(しかん)した組織の体質にメスは入らなかった。

 高知の事故では自衛隊も乗員の捜索活動に加わった。中国四国防衛局の関係者は「高知のような事故は二度と起きてほしくない」と語り、沖縄事故での海兵隊の不適切な対応を憤った。日本側に情報提供がなければ、再発防止は米軍に委ねるしかなくなる。

 事故を未然に防ぐ機会を逃した経験があるのは海兵隊だけではない。米海軍では横須賀基地(神奈川県)を拠点とする駆逐艦が17年5月に長崎県・佐世保沖で商船に異常接近するミスがあった。駆逐艦は約1カ月後、静岡県・伊豆半島沖でコンテナ船と衝突、乗組員7人が死亡した。

 海軍の事故報告書は「幹部が(ミスの)根本的な原因を特定し、修正する努力を怠った」と批判している。

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