沖縄県今帰仁村の湧川小学校跡地で体験型観光施設を運営していた農業生産法人あいあいファーム(同村、木村修社長)が10月30日に、那覇地方裁判所へ破産の申し立てをしたことが11月5日、分かった。東京商工リサーチ沖縄支店によると、負債総額は2017年12月末時点で約2億円。売上高は増収傾向が続いたが、設備投資費や販売管理費を吸収できず累積赤字を抱え、破産に至ったとみられる。

破産の申し立てをした農業生産法人あいあいファーム=1日、今帰仁村湧川の同社

10月30日付で、「当分の間営業を停止」と知らせる立て看板=1日、今帰仁村・農業生産法人あいあいファーム

破産の申し立てをした農業生産法人あいあいファーム=1日、今帰仁村湧川の同社	10月30日付で、「当分の間営業を停止」と知らせる立て看板=1日、今帰仁村・農業生産法人あいあいファーム

 関係者によると、20人以上いた従業員は10月31日付で解雇されたという。

 同ファームは、09年2月に、県内で飲食店を展開するアメニティ(那覇市)の関連会社として設立。11年11月、湧川小学校跡地への移転と同時に、三重県の「伊賀の里モクモクてづくりファーム」の出資を受けた。約2億円を投じて、宿泊施設やソーセージ・パン作り体験の調理設備、直売所などを整備し、体験型観光施設を経営していた。

 同ファームは16年11月にアメニティの飲食店「だいこんの花」事業部を吸収分割し、3店舗を経営。17年12月期には4億92万円の売上高、2622万円の収益を確保していた。しかし、同店舗の従業員が直接雇用となり、販売管理費も増加。5880万円の累積赤字を抱えるなど、厳しい状況だったという。

 18年1月にアメニティがだいこんの花を買い戻し、伊賀の里モクモクてづくりファームが同法人の権利義務一式を引き継ぎ、新体制で経営再建を目指していた。

 村関係者によると、10月下旬ごろ、法人側から村に対し、事業を承継する後継者を探したが、見つからなかった旨の説明があったという。

 村観光協会の玉城喜次会長は「ショックが大きい。外部企業頼みではなく、地域で話し合い、村が活用する方法を考えてもいいのではないか」と話した。湧川区の山田重実区長は「頑張ってほしかった。早めに後継企業が入り、地域を再び活性化させてほしい」と希望した。