沖縄県沖縄市の沖縄こどもの国で飼育していた国指定天然記念物で絶滅危惧種の2種のカメが行方不明になっている件で、発覚当日に飼育員が園担当課長に報告せず、県や環境省への連絡が3日後だったことが7日、分かった。通報の遅れが県外への持ち出し防止対策に影響を与えた可能性があり、神里興弘園長は「油断があったと言われても仕方がない。盗難防止対策を進める」と話した。

国天然記念物のカメの盗難について説明する沖縄こどもの国の神里興弘園長(中央)ら=7日、沖縄市の同園

 不明になっているのはリュウキュウヤマガメ15匹、セマルハコガメ49匹の計64匹。神里園長らは7日に会見し、盗難に遭ったとの認識を示した。

 園によると、飼育員がカメがいないことに気付いたのは10月28日午後2時半ごろ。上司への報告は翌日、園から県や環境省への通報は31日だった。環境省はその日のうちに税関と運輸関係の民間会社などに、カメの持ち出しについて注意するよう通達した。園に動物が盗まれた際のマニュアルはあったが、当時は盗難ではなく失踪との認識で連絡が遅れたという。神里園長は「動物が見当たらないケースでも、関係機関に速やかに連絡する通報体制を整備したい」と話した。

 昨年9月にもリュウキュウヤマガメ8匹、セマルハコガメ5匹が行方不明になったが、盗難の形跡を確認できず被害届を提出しなかったという。その後、盗難防止のため、新たに屋外飼育場をネットで囲む展示方法に変更した。だが、最も近い防犯カメラでも50~60メートル離れており、周辺の監視強化には至らなかったという。

 今回の事案を受け、神里園長は「金網での展示に変更し、防犯カメラや人感センサーの設置などの対策を進めたい」とした。

 園が全てのカメを確認したのは10月25日で、それ以降、いつカメがいなくなったのか不明という。