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首里城火災調査「灰の中で発掘」 金属も溶ける高温「唯一の痕跡」は

2019年11月8日 08:10

 首里城火災那覇市消防局は7日、電気系統の不具合が出火原因の可能性が高いとの見立てを示した。しかし未曽有の大火に包まれた現場は「灰の中で発掘作業をしているような状況」。手掛かりはほとんど焼失しており、調査は難航している。

回答内容を調整する那覇市消防局の(左から)島袋弘樹局長、山城達予防課長ら=7日、那覇市銘苅・市消防局

首里城正殿の電気系統図

回答内容を調整する那覇市消防局の(左から)島袋弘樹局長、山城達予防課長ら=7日、那覇市銘苅・市消防局 首里城正殿の電気系統図

 現場を統括する山城達予防課長は「早い段階で消防隊が入れば、木造でも一部は残る。全部燃え尽きるのは経験がない」と火災の激しさを強調する。

 通常は残った木片などから火の燃え方が分かるが、灰しかなく判別できないほど。見つかった分電(電灯)盤も、金属部分が溶け「周囲の熱が千度ほどに上がっていたのでは」と推測する。

 火元とみられる正殿北東では、数センチ単位で細かく破断(溶融)した市販の延長コードが見つかった。消防局は「出火原因特定に至る可能性の高い、唯一といっていい痕跡」とみる。

 消防局によると、延長コードには室内用の照明スタンド2器がつながれ、通電状態にあった。点灯していたかは分かっていない。

 ただ、延長コードが出火元になった可能性について、消防局幹部は懐疑的だ。正殿の外の防犯カメラには出火時刻前後に大きな光が点滅した様子が写っており、「延長コード程度のショートで発生する光とは考えにくい」と話す。

 同幹部によると、大きな光が出るとすれば、奉神門側の配電盤と正殿をつないで強い電流が流れる配線部分(1次配線)の不具合。そこでも破断が確認された。ただ、火災によるものなのか、ショートによるものなのかは「目視では区別がつかない」という。

 「出火原因が特定できるとすれば、配線の溶融箇所の鑑定のみ」と市消防局。しかしショート痕との判定が出たとしても、それがなぜ起きたのか、「真の原因」をうかがわせるような材料は見つかっていない。

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