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「また復元できる」廃藩置県や台風で荒廃した首里城、戦前の写真が伝える“希望”

2019年11月11日 05:00

 沖縄県立博物館・美術館学芸員講座「映像・写真記録の沖縄」が9日、那覇市の同館であり、戦前の首里城の写真12点を含む資料が紹介された。首里城火災を受け、急きょ首里城関連の写真が増やされ、参加者約90人は時折驚きの声を上げながら見入っていた。

1933年ごろに撮影された首里城。「沖縄神社拝殿正面」という題名が付いている

同じく33年ごろに撮影された「沖縄神社拝殿背面」。台風の影響などで屋根の一部が崩れている(いずれも阪谷良之進資料)

戦前の首里城の写真に見入る参加者ら=9日、県立博物館・美術館

1933年ごろに撮影された首里城。「沖縄神社拝殿正面」という題名が付いている 同じく33年ごろに撮影された「沖縄神社拝殿背面」。台風の影響などで屋根の一部が崩れている(いずれも阪谷良之進資料) 戦前の首里城の写真に見入る参加者ら=9日、県立博物館・美術館

 同館では戦前や終戦直後、日本復帰前後の映像フィルム390点、写真数千点を所蔵している。

 その中から首里城関連では、廃藩置県後、荒廃した明治後半の首里城が写った「坂元商店発行の絵はがき」、昭和初期に台風で瓦が損壊した首里城正殿が写った「沖縄神社拝殿正面」、「沖縄神社拝殿背面」(いずれも阪谷良之進資料)など、貴重な写真12点が紹介された。

 講座を担当した外間一先学芸員は「当時の記録があったおかげで首里城は復元できた」と写真の価値を再評価し、「復元できたのだからもう一度できるという希望がある」と語った。

 講座ではそのほか、明治、大正、昭和初期、終戦直後、日本復帰前の沖縄の風景や人々の暮らしの様子も紹介。ウルトラマンシリーズの脚本家、金城哲夫さんが1975年に製作した17分の映像のほか、首里城跡にあった琉球大学や龍潭の写真もあり、参加者からは昔の風景を懐かしむ声も上がった。

 参加した宮城吉通さん(77)=那覇市首里久場川=は「終戦直後、壊れた石垣の間を通って首里城跡に行ったことを思い出した。すごい写真が残っているので、これからも見られるようになってほしい」と話した。

 首里城関連の資料は、19日から同館で始まる琉球王国のグスクおよび関連遺産群世界遺産登録20周年記念特別展「グスク・ぐすく・城」でも展示する予定。

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