若年性乳がん患者の支援団体「ピンクリング」は3日、「若年性乳がん体験者のためのおしゃべり会」を那覇西クリニックまかびで開いた。全国キャラバンの一環で、県内での開催は初めて。患者やその家族ら16人が参加し、結婚や妊娠、仕事など若年特有の悩みや不安を共有した。

グループで共有した悩みや率直な気持ちを発表する若年性乳がんの体験者ら=3日、那覇西クリニックまかび

 若年性乳がんに詳しい専門医師のセミナーでは、一宮西病院外科・乳腺外科(愛知県)の鈴木瞳医師が登壇。「AYA世代」と呼ばれる15~39歳のがん体験者は、年間2万人以上いるとし「就職や結婚、出産など年齢特有の課題があるため、政府も対応の必要性を掲げている」と説明した。

 年間の乳がん罹患(りかん)数は8万人で、そのうち40歳未満の乳がん発症は全体の約6%(4800人)に上ると示し「決してあなたは一人ではない」と語り掛けた。

 16人の参加者は3グループに分かれ、自分と向き合うことを後押しするワークショップに取り組んだ。過去、現在、未来に分けて自分の気持ちを打ち明けた。

 参加者の1人は「がんが発覚した時は、後ろ向きになってふさぎ込んでいた。病気になって自分の体を大切にするようになり、素直に周囲に甘えられるようになった」と発表。

 別の体験者は「不安もあるけど、ありのままの自分を受け入れたい。結婚や出産もしたいので、卵子凍結なども考えたい」と前を見据えた。

 ピンクリングの菅原祐美さんは「自分の中で『こうすればよかった』と思う時もあるかもしれないが、その時々で一生懸命やったことがベストで、良い悪いはない」と言葉を掛けた。

 イベントでは資生堂によるがん患者向けのメーキャップ講座も開催。がん治療の副作用による肌色変化や眉、まつげの脱毛などの悩みに応えた。