12月1日開催の「太陽と海とジョガーの祭典」第35回NAHAマラソンまで残り41日となった。35回目の節目を迎える大会の歩みを振り返り、歴代の大会を彩ったジョガーや沿道を盛り上げた人々にNAHAマラソンに懸ける思いを聞いた。(社会部・下地由実子、伊集竜太郎)
地域との触れ合い 魅力
東江那津さん(西原)
2004年の第20回大会で、県勢女子では14年ぶりとなる女王の座を手にした東江(旧姓安仁屋)那津さん(41)=西原町。3人の子の母親となった現在も「NAHAマラソンは目標にしている大会の一つ」と話す。
県外の実業団に所属した経歴があり、沖縄に戻って「これからは楽しく走ろう」と出場した03年の第19回大会で2位に入った。「来年こそは優勝したい」と練習に励み、挑んだ第20回大会。「季節外れの台風の影響で『糸満街道』はものすごい向かい風。どうにかゴールできて良かった」と、苦笑いしながら振り返る。
翌年大会で沿道の人からもらったチョコレートを口にした。実業団時代のマラソンでは考えられなかったこと。「おいしかったですね。一般ランナーは、それが励みになっているんだと実感しました」
昨年はゼリーを持っている沿道の人にお願いしてゲット。「おかげで復活して走れました」と感謝する。最近は沿道の子どもたちが差し出す手にタッチし、触れ合いも大切にしている。
ランニングクラブで週2回、仲間と練習を重ね、今年も3時間半以内でのゴールを目指す。
「NAHAマラソンは他の大会と違い、スタートからゴールまで沿道の応援が途切れない。毎年暑さとの闘いだが、私設エイドを出してくれる人もいて、ランナーにとっては後押しになる」と魅力を語る。自身はできる限り楽しく走り続けられたらいいと話し、「県民にとっても大きなイベント。長く続いてほしい」と期待を込めた。