琉球大学(沖縄県)は13日、同校千原団地環境施設内に保管していたとみられる低濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)が付着した使用済み実験試薬容器(容量5ミリリットル程度のサンプル管2本、同2ミリリットル程度のバイアル空き瓶12個)を紛失したと発表した。同大広報課は「今後このような過ちを起こさないよう、安全管理対策を講じていく」とコメントした。

紛失が判明した使用済みサンプル管(提供)

紛失が判明した使用済みバイアル空瓶(提供)

紛失が判明した使用済みサンプル管(提供) 紛失が判明した使用済みバイアル空瓶(提供)

 紛失は10月9日に判明した。2014年5月に収集し、ドラム缶内に保管しているとみられていた実験試薬容器で、研究室からPCB廃棄物が発生した記録はあるものの、保管施設に収集した報告や記録はないという。同大にはPCB廃棄物処理のマニュアルがないことも分かった。

 紛失判明から公表まで1カ月超かかったことに対し同大は「保管場所の再点検や関係者へヒアリング調査に時間がかかった」と釈明している。

 PCBは毒性を持っており、水に溶けにくく沸点が高い特徴を持っている。体の脂肪分に取り込まれやすい性質から慢性的な摂取により、過去には食中毒事件や全身倦怠(けんたい)感、しびれ感などの健康被害もあった。

 環境省担当者は「低濃度でも毒性を持っており、健康被害の可能性はゼロではない」と話している。

 同大は、大気にも、近隣の公共下水処理施設や構内の雨水が流入する池の水質検査でもPCBは検出されていないとし「人体および環境への被害などは確認されていない。続けて注視していく」としている。