沖縄県教育庁がまとめた県立学校教職員の2018年度の勤務実態調査では、過労死ラインの月80時間を超えた人数が延べ3078人(月平均257人)に上った。高校教員からは「負担軽減のため定員を見直して」などの声が上がる。(社会部・徐潮)

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 沖縄本島の高校に勤める50代男性教員は年に8カ月ほど月130時間近く残業する。

 通常は午前8時すぎに出勤。授業後はノートチェックや翌日の準備などを終えて午後7時ごろに退勤する。ただ、生徒の資格取得に向けて半年以上をかけて学科や実技試験の面倒を見る。朝6時半に出勤したり、学校を出るのが夜10時を超え過ぎたりすることもしばしばだ。

 PTA係として、月数回は平日夜の保護者との話し合いに参加し、週末の大会にも顔を出す。「最近はたまにくらっときたり、人間ドックの尿酸値が高かったりする」と明かす。

 調査は教職員の自己申告に基づく。一方、男性によると、タイムカードを定時刻で打った後も残って仕事をする教員も少なくないという。男性は、生徒個々に応じる教育が求められる中、教員の定数が見合わない現状を問題視し「定員を見直してほしい。担い手が増えれば教員の負担軽減につながる」と求めた。

 別の高校に勤める40代男性教員は、放課後講座やPTA関係などの仕事を抱え、月平均80時間残業する。昼休みも生徒と昼食を食べながら、面接練習や小論文指導にと忙しい。さらに来月からは週3回、センター試験に向けた特別講座を担当することになった。「時間外だからと断れない。トイレも我慢しながらやっている。校長も教頭もプレゼンのアドバイスなどの指導をしている。本当に人手が足りない」

 2017年度に病気休職した県内公立学校の教員は424人。うち県立学校(高校、特別支援学校)の教員は125人だった。

 高教組の福元勇司委員長は、残業時間が自己申告のため過少申告になる恐れを挙げ「業務削減を含めて常態化している長時間勤務を改善しない限り、教員は体力的・精神的にも余裕がない中で教育保障ができない」と指摘した。