まだまだ課題も・・・


 このようなデータを見ると沖縄地域の雇用環境は改善に向かっていると読み取れるのではないでしょうか。実際、最近の毎月ごとの統計においても、完全失業率(季節調整値)は2012年6月以降、5~6%台の水準で推移しています。さらに、仕事を探している人の数に対する求人の数の割合である有効求人倍率は2013年9月には0.57倍(季節調整値)となり、1972年の日本への施政権返還以降で過去最高を記録。雇用環境を観察する際の主要なデータにおいても好調さが現れ始めています。

 ただ、まだまだ課題も残っています。たとえば、離職率です。2012年の就業構造基本調査によれば、県内の離職率は6.7%。07年調査と比較すると1.0ポイントも大幅に改善しているものの、依然として全国ワーストです。さらに非正規労働者の割合も4割を超え、全国で最も高くなっています。雇用の不安定さなどが離職率を押し上げているとも考えられます。
働く人が増えていっても、同時に仕事を辞めていく人が多数いれば、沖縄地域におけるさらなる雇用環境の改善は見込めないのではないでしょうか。

 とはいえ、就業者数の増加に見られるように、確実に沖縄の雇用環境は改善に向かっているといえます。しかし、さらなる雇用環境の改善に向けては、就業者数、つまり「雇用の量」を増やしていくだけでなく、離職防止や待遇改善などといった「雇用の質」の改善も目指す取り組みが重要になってきている、と考えられるのではないでしょうか。