石垣島周辺離島からの急患搬送で、海上保安庁のヘリコプターが離着陸する旧石垣空港跡地の真栄里ヘリポートが12月6日から使用できなくなることが18日、分かった。ヘリポートを管理運営する石垣市によると、ヘリポート周辺は石垣市役所新庁舎の建設予定地になっており、移転工事に伴って安全確保が難しくなったためという。今後は新石垣空港を使う方針だが、県立八重山病院までの搬送時間はこれまでの約2分に比べ、約15分と長くなる。離島住民や医療現場は迅速な搬送体制の維持を求めている。

石垣市役所新庁舎建設地

 真栄里ヘリポートは竹富町、与那国町、多良間村で発生した急患を八重山病院に搬送するため、第11管区海上保安本部石垣航空基地ヘリの離着陸帯として使われてきた。10月3日からヘリポート周辺で石垣市役所新庁舎の建設工事が始まり、重機などが作業したり移動したりすることから、市の担当者は「消防や石垣航空基地と協議した結果、離着陸の安全面の確保が難しいと判断した」と説明する。移転工事は2021年3月31日まで。

 従来のヘリポートに隣接する八重山病院の篠﨑裕子院長は「今回の件は寝耳に水。市からは何も説明を受けていない。患者の命や離島住民の負担を考えると、病院の近くにヘリポートは必要」と訴えた。八重山広域市町村圏事務組合議会(議長・仲間均石垣市議)は18日、県立八重山病院周辺に急患搬送用ヘリポートを設置するよう県に要請した。県側は、ヘリポート新設には高さ制限を含めた市の都市計画の見直しが必要になると指摘し、池田竹州知事公室長は「専門家や海保を交えながら助言し、市と調整したい」と述べた。