スッポンの養殖、販売を手掛ける亀月(きげつ)(八重瀬町、島袋哲浩代表)が、県産パインやパパイアなどを餌に育てた「パインすっぽん」を生産し、じわりと人気を集めている。餌のパインが、スッポン独特の生臭さを抑え、身を柔らかくするという。今年11月からの県内飲食店向け出荷では、予約分だけで200匹が完売。来シーズンからは年1500匹以上と徐々に出荷数を増やし、県産スッポンの県外販路拡大を目指す。(政経部・川野百合子)

出荷できる900グラム~1キロのサイズになった亀月のスッポン=10月28日、八重瀬町の同社

パインを餌に配合した県産スッポンの生産を手掛ける亀月の島袋哲浩代表(右)と山盛真吾氏=八重瀬町の同社

出荷できる900グラム~1キロのサイズになった亀月のスッポン=10月28日、八重瀬町の同社 パインを餌に配合した県産スッポンの生産を手掛ける亀月の島袋哲浩代表(右)と山盛真吾氏=八重瀬町の同社

 亀月は2016年ごろからスッポンの養殖事業に取り組み始めた。生産当初から、餌にこだわり、独自の配合を模索してきた。実験を重ねた結果、一般的な養殖では餌に使われている赤身魚や青魚が臭さの原因になると分析。乾燥させた国産の白身魚やニンニク、県産のパパイア、パインを配合して与える。

 スッポンは水温に敏感で、最適温度は30度前後。臆病な性格のため、養殖にはストレスを感じないような自然に近い環境作りが鍵になる。28度ごろから餌の食いが悪くなり、25度を下回ると活動が低下するという。

 県外の養殖場では、冬場は水温が下がるため、加温コストがかかったりスッポンが冬眠したりして、生産して出荷するまでに約2年かかることもあるという。一方で、県内では温暖な気候を生かして、1年2~3カ月で出荷が可能だ。900グラム以上で出荷し1キロ当たりの販売額は4千円から。

 出荷に先立ち、県内外の飲食店にサンプルとして提供。福岡の有名なスッポン料理専門店などからも、味の太鼓判を得ているという。島袋代表は「評価が自信につながった。スッポンは鍋などで冬のイメージがあるが、通年の需要がある」と営業強化を意気込む。

 山盛真吾取締役は「八重瀬町の特産品として、ふるさと納税の返礼品になれるよう、地元にも貢献しながら県外に売り込んでいきたい」と語った。問い合わせは同社、電話098(987)1578。