沖縄県が待機児童解消の目標を2年後に先延ばしし、2021年度末にゼロにする計画案をまとめた。10月に始まった幼児教育・保育の無償化などによる潜在的なニーズ増も見込んだ計画と説明するが、保育施策に関わる現場関係者からは「21年度末の達成も難しいのでは」と懸念の声が相次いだ。

幼稚園及び保育所等の利用率

 県は20日に子ども・子育て会議で、各市町村の暫定値を取りまとめた上での計画案を明らかにした。

 5年前に定めた「17年度末」の目標時期を「19年度末」に延長し、さらに今回の先送り。出席委員の県認可外保育園連絡協議会の末広尚希会長は、待機児童の受け皿でもある認可外保育施設に通う世帯のニーズ把握が十分でないとし「(実態と)数があまりに離れている印象。第2期計画が終わる5年後にふたたび厳しい時期を迎えるのでは」と指摘した。県私立幼稚園連合会の池原基生副理事長も「言い方は悪いかもしれないが、この数字自体があまり信用できない」と言葉を選んだ。

 一方、入園の可否にライフプランが左右される子育て世代からは「安心して子育てできる環境を」との切実な声が上がる。

 今回、待機児童数がゼロになる時期が21年度末になる見通しが示された石垣市の立松有李さん(32)は、2人目の出産を機に勤務先を退職予定。市では、産後半年まで2歳になる上の子を保育園に預けられるが、その後はすぐ就職するか、求職活動をしてさらに3カ月預けるかの選択になるという。いずれも、2人目の子を保育園に預けなければ身動きが取れず「2人目の預け先が見つからなければ上の子も退園せざるを得ない」状況。

 立松さんは県や市に「出産直後から点数など入園条件の情報が伝わるようにし、心の余裕を持って子育て準備ができるように取り組んでほしい」と求めた。