大弦小弦

[大弦小弦]レガシーを探して

2019年11月22日 08:00

 大きな頭に、かっぷくのいい体格。相手を説得する時、ニコニコ笑いながら、ポンと背中をたたく。その柔和さについ丸め込まれる。付いたあだ名はニコポン宰相。明治から大正にかけて3度組閣した桂太郎は人当たりの良さが持ち味だった

▼八方美人ならぬ「十六方美人」と呼ばれ、「言葉の催眠術師」という異名も。軍人出身ながら協調型・調整型の政治姿勢が、長期政権への道を開いた▼1次政権時は、元勲以外で初の首相就任となり「二流内閣」「緞帳(どんちょう)内閣」とやゆされたが、山県有朋らの後押しを受け政権運営は軌道に

▼「柔和」な印象から在任中は平穏だったかと言えば、むしろその逆。日露戦争や韓国併合といった帝国主義外交を推し進め、現在の日本の対外関係に大きな影響を及ぼす出来事が起きる

▼同郷の先輩、桂の通算在職日数を超え、歴代1位となった安倍晋三首相はどうか。後世に語り継がれるレガシー(政治的遺産)を模索しているとされるが、負の遺産を残されてはたまらない。悲願の憲法改正も今の政治情勢をみると難しそうだ

▼ならば、辺野古埋め立てをやめて、代替案に方針転換するのはどうか。沖縄の要求を満たし、かつ米軍の運用性をより高める解は必ずある。思いやり予算の増額を米側が求める今こそ、交渉材料にうってつけだと思うのだが。(西江昭吾)

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