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首里城火災から1カ月 開放区域拡大 再建への歩み少しずつ

2019年12月1日 09:39

 正殿などが焼失した首里城の火災から11月30日で1カ月となった。焼失した建物周辺への立ち入りは制限されているが、この日から首里城公園内の一般開放されているエリアが拡大され、国内外から多くの観光客らが訪れた。

正殿などが焼失した火災から1カ月となった首里城公園。多くの観光客が訪れた=30日午前、那覇市

利用区域が拡大した園路で散策を楽しむ人たち=30日、那覇市・首里城公園

首里城公園の立ち入り制限

正殿などが焼失した火災から1カ月となった首里城公園。多くの観光客が訪れた=30日午前、那覇市 利用区域が拡大した園路で散策を楽しむ人たち=30日、那覇市・首里城公園 首里城公園の立ち入り制限

 新たに利用できるようになったエリアは木曳門の手前までと、上の毛公園から久慶門までの園路。

 観光客は遠くから首里城の焼け跡をスマートフォンで撮影したり、観光ガイドの話に耳を傾けたりしていた。

 公園を管理する沖縄美ら島財団によると、この日は開放エリアの拡大もあり、火災後では人出が多かったという。

美し首里城もう一度 

30日は、朝から多くの来園者でにぎわった。園内マップを手に開放エリアの城壁を見渡したり、園路を往復したりする観光客も。喪失感を乗り越え、「美しい首里城をもう一度」と、沖縄の象徴の早期再建を願う声が聞かれた。

 火災当日、消防や警察車両が駆け付け、上空に報道のヘリが飛び交い騒然とした首里城周辺。週末のこの日は子どもたちの遊び声も聞かれ、国内外からの観光客の姿も戻った。

 1日に開催されるNAHAマラソンのナップザックを持った来園者も多かった。4年連続でマラソン参加の山崎昇さん(69)=東京都=はこれまで、本番前の最後の仕上げで首里城周辺を走っていた。今年は見学にとどめ「変わり果てて涙が出る思いだった」。報道などで所有権が国にあることを知って驚いたといい、再建に向けて「ぜひとも技術を継承して、県民の首里城だという気持ちで取り組んでほしい」と願った。

 家族旅行で訪れた香川県の十河(そごう)進さん(68)は、孫の実乃花(みのか)さん(9)との首里城見学がかなわず「孫は初めての沖縄。見せてあげたかった」と残念がった。率先して寄付をした実乃花さんは「完成したら見たい」と再訪を誓った。

 近くに住む徳村政瑠さん(67)は開放されたエリアを孫2人と歩き、「火災からしばらくは葬式みたいな雰囲気だった。少しずつ再建に近づいているようでうれしい」と笑顔を見せた。

 市首里鳥堀町の金澤宏和さん(44)は火災後、初めて来園し「火災跡がリアルで痛々しい。残念です」と複雑そうな表情を浮かべた。息子の晴太朗さん(7)は「スタンプを押して回った。また来たい」と話した。

 一方、近くの土産物店で働く女性(56)は「11月は例年一番忙しい時期だが、今年は客がぱったり来なくなった。早く以前のようににぎわってほしい」と漏らした。

 
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