ひきこもり経験者とその親ら5氏によるシンポジウム「不登校・引きこもりのホンネ」(主催・アソシア)が1日、北中城村のイオンモール沖縄ライカムであった。本人とその家族双方に苦悩があることについて、中学2年から6年間ひきこもったお笑いコンビ「髭(ひげ)男爵」の山田ルイ53世さんは「ひきこもっている人も親御さんも、お互いにもっと(こうあるべきだという)ハードルを下げた方がいい。『普通』を見直そう」と訴えた。

それぞれの体験を通し、ひきこもり問題について考えたシンポジウムの登壇者ら=1日、北中城村・イオンモール沖縄ライカム

 小学3年の後半から不登校になった崎原旦陽(あさひ)さんは、母盛子さんと登壇した。不登校時、盛子さんは旦陽さんを学校に行かそうとした。カウンセリングを受けた病院、周囲からのアドバイスも同様で「それが正しいと思っていた」。同時に、仕事で忙しく子どもとの時間をつくれなかった負い目があり「自分が悪い」と思っていたという。

 一方、旦陽さんは、どうにか連れ出そうとする盛子さんの対応に「行きたいのに行けない気持ちを分かってもらえず、孤独だった。本当に苦しかった」と当時の胸中を振り返った。

 小5の頃、盛子さんが部屋のドア越しに「キツかったんだね。無理して学校に行かなくていいよ」と言ったことで、旦陽さんは「やっと認められた」と感じ、徐々に盛子さんと顔を合わすことができるようになったという。

 どうしてほしかったか、との問いに旦陽さんは「関わってほしいけど、関わり過ぎてほしくない。分かったふりをせず『分かりたいから聞きたい』というぐらいがいい」と話した。

 山田ルイ53世さんは「みんなが思う『普通』が、とても高いレベルに感じる人もいる。(社会の)価値基準、『普通』を見直すことが絶対に必要だと思う」と強調。「ひきこもりという状態は、人生のすごろくにあるマスだと思ってほしい。普通に暮らしていて起こる問題で、特殊じゃない」と語った。