沖縄と本土の財界人が県経済の振興について議論、提言する沖縄懇話会の第30回定時総会や意見を交わすラウンドテーブルが2日、那覇市内のホテルであった。1990年の設立から30年目を迎えた会員らはこれまでの県経済の発展ぶりを一定評価しつつ、さらなる飛躍へ、沖縄の独自色をより強く打ち出していくことなどを提起した。

今後の沖縄の経済発展に向け、活発な議論が交わされた沖縄懇話会のラウンドテーブル=2日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル

沖縄懇話会のラウンドテーブルで基調講演する大前研一氏=2日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル

今後の沖縄の経済発展に向け、活発な議論が交わされた沖縄懇話会のラウンドテーブル=2日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル 沖縄懇話会のラウンドテーブルで基調講演する大前研一氏=2日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル

 ビジネス・ブレークスルー大学の大前研一学長が基調講演し、中国一のハイテク都市として発展する深〓※(注=〓はへんが「土」でつくりが「川」)や、富裕層を取り込むタイのサムイ島、美食家が集うスペインのバスク地方などを例に、富裕層を取り込める観光リゾート地の形成を提起した。

 大前氏は「観光は幕の内弁当では駄目だ。あれもある、これもあるというのを観光客は嫌う。とがった特長を出した方がいい」と指摘。石垣島や西表島、宮古島を有望なエリアとして挙げ、大胆な規制緩和の必要性も説いた。

 オリックスの宮内義彦シニア・チェアマンも「総花的な施策はもういらない」と述べ、観光により一層注力する必要性を強調。「県民所得が最下位で過去30年が素晴らしかったとはいえない。今後30年で全国ベスト10に持っていくデザインをつくりたい」と述べた。

 7月に開業したハレクラニ沖縄(恩納村)の吉江潤総支配人はホテルの人材育成について「また来たいか、もういいかはホテルのスタッフ次第。世界中のラグジュアリートラベラーは価値観も要望も違う。一人一人に対応する力を育てていかなければ受け入れは難しい」と語った。

 那覇空港ビルディングの安里昌利社長は来年3月に那覇空港の第2滑走路が供用開始することを念頭に、観光客の利便性や快適性を上げるために宮古、石垣の空港との連携を話し合っているとした。また、国際物流拠点としての認知度も上がっているとし、那覇軍港の移設に伴う返還地の活用に期待した。

 ANAホールディングスの伊東信一郎会長は沖縄貨物ハブ事業について、付加価値の高い物品を集積するための企業誘致や物流倉庫の整備を進めていく必要性を指摘した。