石垣島出身の人気バンド、BEGIN(ビギン)が2020年にデビュー30周年を迎える。温かなブルースから親しみやすい島唄まで幅広く歌い、幅広い層の心をつかむ。節目の年に向け10月にベストアルバム、11月にはライブベストアルバムを発表した。ギターの島袋優は「沖縄で何かおもしろいことをやってみたい」と構想を練っている。(学芸部・天久仁)

BEGIN ガジュマルベスト

デビュー30周年を迎え「まだまだやれることはいっぱいある」と語る島袋優=那覇市・沖縄タイムス社

BEGIN ガジュマルベスト デビュー30周年を迎え「まだまだやれることはいっぱいある」と語る島袋優=那覇市・沖縄タイムス社

 ビギンは1990年3月21日にシングル「恋しくて」でデビュー。オリコン・チャートで最高4位のヒットを記録した。ブルースの曲調を主体に演奏しながら2000年ごろから島唄に取り組み始め、「涙そうそう」「島人ぬ宝」の人気曲を生み出した。

 同級生の比嘉栄昇、上地等と共に進学のため石垣島から上京後、テレビのオーディション番組を勝ち抜いてのデビュー。島袋は「何の下積みもないままドーンときた。音楽のことも全然分からない状況だった」と振り返る。

 当時は周囲に県出身ミュージシャンは少なく「沖縄には紫やコンディショングリーン、民謡の大御所ですごい人たちがたくさんいるんだ」と出会う人々に伝えていた。

 「CD屋さんに行くと、沖縄の音楽はワールドミュージックのコーナーに置かれていた。デビューのころから、いずれ自分たちも三線の音が入ったJ-POPをやってみたいと思っていた」と明かす。

 デビュー10周年の2000年にミニアルバム「ビギンの島唄 オモトタケオ」を発表。「涙そうそう」をはじめとする収録曲に「いろいろな曲を消化して、自分たちの島唄を発表することができた」。ブルースと島唄の「2本柱」を確立した。

 10月16日発表の「BEGIN ガジュマルベスト」は「恋しくて」「三線の花」「海の声」など、デビューから2018年までのヒット16曲を選んだ企画盤。11月20日に出た2枚組「BEGIN ライブ大全集2」は「島唄」と「ブルース」をそれぞれ分けて収録した。

 「最初の10年は長かったけど、あとはあっという間」だった。「島唄はもちろん、ブルースを聴きたいというファンも根強い。ギタリストなので、ブルースのほうが自分を表現しやすいところもあるけど」と笑みがこぼれた。グループについて「30年もいっしょにいると普通にけんかもする。でも嫌にならない。兄弟みたいなものだから」。

 年明け1~3月にかけて、大阪を皮切りに台湾を含む全国18カ所を巡る「第24回BEGIN コンサートツアー2020」を展開する。

 「まだまだやれることはいっぱいあるし、新しい音楽に出合えるだろう。30周年はみんなでパーティーやお祝いをするような感じ。自分たちも楽しみたい」と語った。