沖縄県と沖縄ITイノベーション戦略センターは3日、ITを活用し、県内の飲食業や観光業などの課題解決を目指す「先端ITソリューションマッチングイベント」を那覇市内で開いた。ITの活用で経営改革に成功した神奈川県の老舗旅館「元湯陣屋」の女将、宮﨑知子代表が講演。ITを駆使した効率的な旅館経営を通して、収益向上や働き方の改善につなげるこつなどを助言した。

ITを活用した旅館運営を説明する宮﨑知子氏=3日、那覇市・八汐荘

 宮﨑氏が経営を引き継いだ当初、旅館は多額の借入金を抱えていた。経営改善に向け、宿泊施設向けの一括管理システム「陣屋コネクト」を開発。業務の効率化に乗り出した。

 顧客や営業情報を一元管理し、社内で共有。ペーパーレス化を推進し、社員がスマホやタブレット端末で常に新しい情報を把握することで、宿泊客の迎え入れや、食事の提供などサービスの向上につなげている。「徹底的に業務の無駄を省いた。空いた時間をサービス向上や、社員の休暇に充てることで、リピーターの獲得や社員の離職率改善などにつながった」と説明した。

 宿泊予約や人材、備品などの情報を、宿泊業者間で共有するシステムの普及も進めている。「旅行客の動向は常に変動している。宿泊業界が連携し最新情報を面で捉えることで、エリア全体の収益向上につなげることができる」と指南した。