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「いたずらや誤射ではないか」照明弾落下、専門家の見方

2019年12月6日 08:34

 米軍キャンプ・ハンセンに隣接する沖縄県金武(きん)町伊芸区の田んぼで米軍の照明弾とみられる物体が見つかったことを受け、金武町長を務めた経験のある県の吉田勝廣政策参与は「照明弾は高温になり、火事につながる可能性もある。重大な事故だ」と問題視した。県は情報収集を進めており、詳細を把握した上で抗議などの対応を検討する。

民間地に落下する前に行われていた照明弾訓練=5日午後、金武町伊芸(読者提供)

◆「火災の恐れもある」

 県基地対策課は午後5時50分にマスコミからの問い合わせで情報を把握し、沖縄防衛局に事実関係を照会中。金武町の現場に職員2人を派遣した。

 吉田氏は、金武町で過去に数回、照明弾が住宅地域に落下したと指摘。「夜間訓練のために使われることが多く、最初に1発を打ち上げて風を確認し、その後に数発打ち上げるはずだ。その際、風に流されて基地の外に落下することがある」と説明する。

 「現場を確認した金武町の職員によると、見つかった物体には焦げがあったそうだ。照明弾だとすれば落下した場所が焦げ、火災の恐れもある」と危険性を強調した。

 池田竹州知事公室長も「あってはならないことだ」と問題視。謝花喜一郎副知事は、情報を確認した上で県として対応する考えを示した。

◆「通常は考えられない」

 米軍の訓練に詳しい県平和委員会の大久保康裕事務局長は、金武町伊芸区の近くにある実弾射撃訓練場はレンジ3、4であり、「通常はいずれも西側の標的に向かって撃つので、東側の伊芸区に照明弾が届くのは考えられない」と指摘した。

 風向きの影響や発射の角度が少しずれたくらいで基地の外に着弾することはなく、誤射やいたずらの可能性があるとの見方を示し、「不注意や、管理上の不手際があったのではないか」と話した。

 照明弾は基本的に、暗い時間帯の射撃訓練で使用する。発射装置から打ち上げ、パラシュートでゆっくり落ちながら標的を明るく照らす間に、機関銃や迫撃砲で、標的を撃つ。落ち切ると効果がなくなるため、標的を照らし続けるには、時間差で複数の照明弾を撃つ必要があるという。

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