2019年12月7日、Googleシンガポールオフィスで会議「Trusted Media Summit(信頼できるメディアサミット)」が始まった。アジアを中心に、ファクトチェックに取り組むジャーナリスト、教育関係者、団体をはじめ、健康被害のフェイクニュースに関心のある医師にわたるまで、28カ国から275人が集結した。日本からは、大学・報道機関合わせて6人が参加した。会議は11日まで開催される。

沖縄のフェイクニュースの現状について報告する與那覇里子記者=8日、グーグルシンガポールオフィス

「信頼できるメディアサミット」の意義を語るグーグルニュースイニシアチブの担当者=8日、グーグルシンガポールオフィス

沖縄のフェイクニュースの現状について報告する與那覇里子記者=8日、グーグルシンガポールオフィス 「信頼できるメディアサミット」の意義を語るグーグルニュースイニシアチブの担当者=8日、グーグルシンガポールオフィス

 日本のメディアの状況について、武蔵大学の奥村信幸教授が「桜を見る会」を事例に報告。メディアの取材に「安倍首相を追及できず、メディアのチェックがなかなか機能していない。メディア間の連携ができておらず、事実をチェックする組織もない。メディアはまだ弱い。アジアの仲間から取り組みについて学ぶ必要がある」と指摘した。

 沖縄タイムスの與那覇里子記者は「沖縄は、日本のフェイクニュースの最前線にある」と報告した。世界的にも人気の観光地として知られる一方、選挙のたびに基地問題が焦点になっている現状や、ヘイトスピーチなどにもさらされていることを説明。

 2018年9月の沖縄県知事選では、SNSにあふれる誤った情報を検証した取り組みも報告。「12人の記者で68件の疑わしい情報を収集したが、フェイクニュースだと断定できたのは2件だけ。取材に当たる労力と、意義について、今後も議論が必要だ」と訴えた。

 琉球新報の滝本匠記者は、米軍専用基地の70%が沖縄に集中していることやファクトチェック、ツイッター分析の取り組みについて話した。

 企画は、グーグルニュースイニシアチブなどフェイクニュースを重要視している3団体。会議「Trusted Media Summit」では、各国のフェイクニュースの事例、各SNSや団体の取り組み、ファクトチェックやデバンキングの手法、ファクトチェックをする側が信頼されるかなど、横断的な議論が展開されている。

 民主主義を揺るがすフェイクニュース。2016年、米国大統領選挙を機に、世界的に大きな課題となっている。特に、ツイッターやYouTubeなどのSNSの台頭で、誤った情報が拡散され、生活や選挙に影響を与えている。2018年の名護市長選、沖縄県知事選でも、フェイクニュースは注目を集めた。これから私たちは、誤った情報をどう扱ったらいいのかを考える。(詳細は後日公開)