沖縄県大宜味村押川の目抜き通りをイノシシが闊歩(かっぽ)し、区民から「ブー」と名前を呼ばれて親しまれている。全長はおよそ70センチ、体重は約15キロ。近所に住む志良堂きよ子さん(80)は「押川には20軒の家があるが、各家を訪ねて餌をおねだりする。1度拒否した家には二度と入らない」と話す。

今では平敷セツ子さんの庭でくつろぐようになったイノシシのブー=8日、大宜味村押川

 イノシシは9月上旬、同区の平敷セツ子さん(80)宅の裏山から下りて来た。平敷さんは8月、最愛の夫を亡くしたばかりで、「夫は亥(い)年の人だった。亡くなってすぐにブーが来たので不思議だった。もしかして夫が寂しさのあまりイノシシになり現れたのかな」と笑顔で話した。

 同地域ではイノシシを猟銃免許保持者に捕獲してもらい食べる話もあった。だが平敷さんの夫が他界してすぐの出来事だったため、しばらくは集落内を闊歩するイノシシを住民で見守っている。(玉城学通信員)

(写図説明)今では平敷セツ子さんの庭でくつろぐようになったイノシシのブー=8日、大宜味村押川