沖縄市で葉野菜を栽培するLKファームの仲宗根工(たくみ)代表(36)は「低カリウム野菜」の栽培に力を入れている。カリウムの摂取制限がある人工透析患者など、腎機能が低下している患者が対象。通常のフリルレタスに比べ、含有量を約6割カットした。当事者の間で低カリウム野菜の認知度はまだ低く、PR力が鍵を握る。店頭のポップ展示や広告、関係団体との連携で、認知度向上を目指す。(政経部・津波愛乃)

低カリウム野菜の栽培に成功したLKファームの仲宗根工代表=17日、沖縄市池原

 きっかけは、ことし2月。フリルレタスなど葉野菜の生産が過剰になり、県内の市場で相場が大幅に下落した。このため、相場に左右されづらく、安定的な収入が期待できる高付加価値の機能性野菜に着目した。

 もともと手掛けてきたのは、培養土代わりに軽石を発泡スチロールに敷き詰め、液肥で養分を与える栽培法。液肥に含まれるカリウムの量を調整し、開発に乗り出した。

 カリウムは野菜の栽培に必要な三大栄養素の一つ。だが、腎機能が低下している患者は摂取制限があり、たとえば生野菜は30分以上水にさらし、カリウムを極力取り除かなければならない。低カリウム野菜なら手軽に摂取でき、調理の時短にもつながる。

 仲宗根代表は「腎機能が弱い人や透析患者は野菜の摂取制限で食物繊維が不足し、便秘になりがち」と話し「カリウムの摂取量は抑えながらも、必要な栄養分をしっかり取ってほしい」と期待を込めた。

 腎機能が弱い人たちへの周知はどうか。県腎臓病協議会の担当者は「県内には約4600人の透析患者がいるが、低カリウム野菜が浸透していない」と指摘。「うまくアピールできるかがポイントになる」と話した。

 仲宗根代表は「当事者団体とも連携しながら認知度向上に努めたい。本島のファーマーズマーケット全店舗への出荷を目指す」と意気込んだ。

 LKファームは、年間で低カリウムのフリルレタス約18トンの出荷を計画。JAおきなわ中部ファーマーズマーケットちゃんぷるー市場(沖縄市)で、1袋(200グラム)を税抜き価格180円で販売している。

(写図説明)低カリウム野菜の栽培に成功したLKファームの仲宗根工代表=17日、沖縄市池原