国立劇場おきなわの第116回琉球舞踊公演「琉球舞踊特選会」が14日、浦添市の同劇場で開かれた。重要無形文化財「琉球舞踊」保持者11人による古典や雑踊と個性豊かな創作舞踊、計11演目のバラエティーに富んだ舞台。各舞踊家が持ち味を生かし、多彩な舞を披露した。(学芸部・天久仁)

華やかでたおやかな海勢頭あけるの「作田」

勇壮な所作を見せた島袋君子「高平良万歳」=浦添市・国立劇場おきなわ

軽快な姉小舞いを披露した志田房子「取納奉行」

女性のみずみずしさを表現した安次富紀子「働き者・山の美童」

所作一つ一つをかみしめるように舞う佐藤太圭子「新加那よ」

華やかでたおやかな海勢頭あけるの「作田」 勇壮な所作を見せた島袋君子「高平良万歳」=浦添市・国立劇場おきなわ 軽快な姉小舞いを披露した志田房子「取納奉行」 女性のみずみずしさを表現した安次富紀子「働き者・山の美童」 所作一つ一つをかみしめるように舞う佐藤太圭子「新加那よ」

 今公演唯一の男性舞踊家、海勢頭あける「作田」で幕を開けた。華やかでたおやかな古典女踊。前半の「作田節」と後半の「早作田節」で緩やかにリズムを変える丁寧な踊りで、舞台にゆったりとした風を吹かせた。

 島袋君子「高平良万歳」は勇壮な中に慎重さをみなぎらせた。勇壮な手踊りを見せる「おほんしゃり節」、躍動感のある「さいんする節」でのきりりとした立ち振る舞いは爽快感にあふれた。

 「取納奉行」を踊った志田房子は得意とする雑踊で本領発揮。11の歌が繰り広げられる地謡の中で、リズム感のある手踊りとあゆみのバリエーション、絶妙な間合いは見応えがあった。

 実演家の個性を前面に出した創作舞踊が、今回の公演の見どころのひとつ。

 安次富紀子「働き者・山の美童」は2004年の独演会で上演の作品。めりはりの利いた場面展開のもと、山の美童のしっとりとした所作、ティサージ(手巾)でみずみずしさと躍動感を描いた。歌三線は徳原清文、恩納裕。

 とりを飾った佐藤太圭子「新加那よ」は軽快な歩み、しなやかな手のこねりが印象を残した。立て板のように流れる踊りの中で、一つ一つの所作をかみしめる「間合い」が見る者を引き寄せた。

 そのほかの演目は我那覇則子「汀間当」、渡久地美代子「本花風」、玉城節子「かくり涙」、比嘉涼子「繁昌節」、宮城能造「伊野波節」、玉城秀子「あや愛しゃ」(歌三線・大工哲弘、伊藤幸太、箏・大工苗子)。

 地謡は大湾清之、横目大哉、竹田祐規(以上歌三線)、比嘉康春、仲村逸夫、棚原健太(以上歌三線)、上地律子、宮城秀子(以上箏)、仲田治巳、宇保朝輝(以上笛)、伊禮薫、前田博美(以上胡弓)、金城盛松(太鼓)、賀数さやか(鳴り物)。