衆院議員、秋元司容疑者(48)に現金を渡すなどしたとして贈賄容疑で逮捕された一人、紺野昌彦容疑者(48)は、沖縄で会社を設立するなど県内政財界に幅広い人脈を築いていた。

2017年8月に那覇市内で開かれたIR関連シンポジウム

 IR誘致活動に積極的で2017年8月には那覇市内で開かれたIR関連シンポジウムを取り仕切った。同シンポには秋元容疑者も参加しており、参加者の一人は「秋元議員と中国企業がつながったのは、この時だと思う」と話した。

 紺野容疑者は那覇市でゲストハウス運営や選挙コンサルタント、不動産投資関連のコンサルティング会社などを運営してきた。13年ごろには、県の事業の検証委員を務めた経験もある。最近は、デモなどの混乱でビジネスができなくなった香港の事業家を呼び寄せ、県内で事業展開してもらう構想を打ち出していた。

 10年ごろから、県内大手の建設会社「国場組」元会長で、県のIR誘致推進派の取りまとめ役でもあった故国場幸一郎氏に気に入られ、地元議員との人脈も築いた。

 国場組幹部は、紺野容疑者のカジノへの関心を「国場氏の思想を引き継いでいる」と見る。数年前からは中国企業日本法人の役員を名乗るようになった。

 県内へのIR誘致を巡っては仲井真弘多知事(当時)の下で検討された時期があったが、その後の故翁長雄志知事が「(IR)導入の検討を行わない」としたため下火に。17年のシンポで中国企業の代表者はIRによる経済波及効果を強調したが、当時の県内世論を踏まえれば実現可能性は低かった。

 経済関係者はシンポの目的について「将来的な可能性に賭けていたのだろう」と見る。一方、「他の地域の関心を集めるため(沖縄が)舞台として用意された」との見方も出ている。