■ニュース回顧2019

高校生の大麻摘発を受け、緊急校長会が開かれた=6月7日、那覇市久米・青年会館

 沖縄県警はことし6月、県内の高校生を含む計12人を大麻取締法違反容疑で摘発したと発表した。県警少年課は大麻事件で少なくとも少年23人が関与したとみて捜査を継続し、8月には新たに7人の少年も摘発したと発表。一連の大麻事件で高校生9人を含む未成年者計17人が書類送検された。事件は県内の若者の間で大麻が広がっている現実を突き付け、学校関係者にも大きな衝撃が走った。

 少年13人が関与したとみられる事件では、購入や譲渡のやりとりに会員制交流サイト(SNS)が使われていたことが判明。SNS上では大麻を「野菜」とする隠語が使われていたことも明らかになった。

 県教育庁は県警が発表した翌日、県立学校緊急校長研修会を開催。平敷昭人県教育長は訓示で「極めて深刻な事態」と強い危機感を示し、学校の全体集会やホームルーム、関連教科で注意喚起をすることやPTAや関連機関と連携して防止教育に取り組むことを確認した。

 一方、県警組織犯罪対策課は12月に、同法違反(営利目的譲渡など)の疑いで福岡県の元町議など男女計20人を逮捕・書類送検したと発表。その中にも当時、高校生だった3人のほか米軍属親子ら3人も含まれていたと公表した。

 県警によると、大麻取締法違反でことし1〜10月の摘発は121人。5年前の2014年と比べて10月現在で既に約3倍に達している。県警は「若者の中で『大麻は危険性や依存性が低い』という誤った認識が広がっている可能性がある」と懸念する。

 相次ぐ高校生の大麻摘発に、県教育庁県立学校教育課の屋良淳副参事は「強い危機感を感じている」として、今後、薬物の体への影響や使用した当事者の体験談を紹介するなど生徒が危険ドラッグや大麻への正しい知識を身に付けるよう啓発教育を展開し「緊張感を持って早めに情報を提供し、注意の呼び掛けを続けたい」と話した。(社会部・比嘉太一、徐潮)