子どもたちの率直な思いが胸に突き刺さる。普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校に米軍大型ヘリの窓が落下した事故から2年。今月、児童らが当時の思いなどを感想文につづった

▼米軍機に「なれてしまっている」と感じていた子も、「『やっぱり自分たちの学校はふつうじゃないんだ』と思ってしまいます」と書いた。事故を機に置かれた環境の異常さに気づいたのだろう

▼別の児童は「自分の命をうばわれないようにちゃんとひなんしようと思いました」と記した。事故後も平然と学校上空を飛ぶ米軍機に不信感を募らせ、命の危険を感じているのはあまりにも切ない

▼あと何年こんな状況を強いるのか。政府が名護市辺野古の新基地建設完成までの工期を8年の予定から約12年に大幅延長する見直し案を発表した

▼日米の返還合意からすでに23年。「一日も早い危険性の除去」と、順調にいっても「約12年」は誰がどう考えても結びつかない。費用も1兆円近くに膨れあがることも判明した

▼計画の破綻は明らかだ。県民の理解が得られない埋め立てを中止し、計画を見直すなら今しかない。一刻も早く取り組むべきは新基地建設と関連しない普天間の運用停止の追求だ。意固地に進め、仮に完成したとしても危険を名護市民の頭上に移すだけだ。名護の子どもに同じ思いはさせたくない。(石川亮太)